真っ白な布団
表土にたっぷりと肥料を撒き、トラクターで耕運すればしばらく田んぼはゆっくりと休みます。
見た目はそうなんですが、ほんとは土と肥料が相まって余分な物を発酵させ分解しせわしなく活動
して、来るべき春に向かって良質な土壌を形成しているのです。そうして行くうちにやがて気温は
下がって厳しい冬に突入し、一面真っ白なまるで布団を敷き詰めたような雪化粧を目の当たりにさせ
てくれます。こんな美しい景色を見れるのが不思議です。ふだんはこの土地を耕し、苗を植え、実っ
たら刈り取る。その合間を縫って草刈りだなんだと忙しく追い立てられる。私たちの戦う場所が今は
真白く清楚な、ある意味神聖な地に見えるのが不思議でなりません。
ある方が今日この姿を見に来られて、「この場所に若者が、多くの人々が集う、魅力のある地にし
なければ!」とおっしゃってくれました。同感です!小さい力だとは思うけど、私達はそこに向かって
一歩、一歩進みます。人間にとって「食」とは生きるために最も大切なこと。……ですから!